ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めています。
今回のウクライナ情勢の混乱を受け、ロシアの株式市場が大きく下落しています。
ロシアの経済規模は、世界全体でみると大きくはありませんが、今後の影響の広がりには注意が必要かもしれません。
過去の大きな市場混乱時には、相対的にリスクが高いと思われる資産から、より安全と思われる資産(例えば先進国国債、ドル、円、金など)に資金がシフトすることがあります。
このような資金シフトは、中長期的な経済合理性はなく、一時的に市場の価格形成を歪めます。
つまり過度の投資マインドの冷え込みによりマーケットが過小評価されたり、逆に情勢の落ち着きとともなう市場の急回復が、(後から考えると)絶好の投資機会になったりします。
ただ、既にインフレ懸念が高まりつつあった中、今回の混乱がインフレをさらに加速させる可能性は高いのではないでしょうか?
なにせロシアは、世界2位の天然ガス、世界3位の原油生産国です。
EUは、天然ガス輸入量の約4割、原油輸入の約3割をロシアに頼っています。
そうした規模の資源大国での混乱は、資源価格のさらなる高騰につながる可能性があります。
また、ロシアは農作物についても輸出大国です。
特に、小麦は世界1位、大麦は世界3位という規模で、食糧価格への影響が懸念されます。
これらは特に、消費全体に占める食糧・エネルギーの割合が大きい国にとっては深刻な問題で、貧困層の拡大や社会不安の増大にもつながりかねません。
さらに、ロシアは金属の分野においても世界有数の輸出国で、すでにアルミニウム、ニッケル、パラジウムなどの価格に上昇が見られます。
多くの産業において主要原料であるこれらの供給が滞れば、サプライチェーンのさらなる混乱に繋がる可能性があるでしょう。
という観点から、コロナ対策にウクライナショックが加わり、既に実施をしてきた各国のインフレ抑制金融政策、そのリバランスの結果によっては、幅広い資産クラスで価格変動が激しさを増したり、資産間の価格変動のばらつきが高まったりする要因となる可能性があります。
このような世界経済の大きな困難は、度々私たちのそれぞれの資産価値に多岐、直間に影響を及ぼします。
株価、外貨、先物、金、金利といったところの値動きは、その影響をチャートで判断伺い知ることが出来ますが、私たち(株)アズワンが主戦場とする不動産、建築(工事)の価格は、見えるものより見えないものが多く、更に不動産は価値判断に個別性があり、しばしば判断が難しい状況に陥ります。
要するに、遥か遠くの国の出来事、と楽観視するのも危険ですが、短期的な市場の上げ下げに惑わされるままに、投資に対して消極的になることも同じく機会ロスを招く危険がある、ということです。
こういう時こそプロとプロのネットワークの出番。
今週は、沢山の方からご相談を頂いております。
大丈夫、私たちとas one=”一緒に”考えて参りましょう。
as one_小林