「オンライン面接」のメリットは多い。
と、前回記事で紹介した、某大手メーカーの人事部に採用担当マネージャーとして勤務している私の友人Wさんはいう。
でも、いいこと尽くめではないそうだ。
簡単に言うと、画面越しの面接での限界に悩んでいるとのこと。
「なんていうのかな、色々と“空気感”がわかりずらい訳よ。」と彼は言います。
空気感。
つまり相手の表情や様子、ノンバーバル(非言語)コミュニケーションが取りづらい、ノンバーバル(非言語)情報を読み取りづらい、ということだと私は理解しました。
まぁそうでしょうね。苦笑
もっと困ったのが、、、と彼は続けます。
「オンラインと対面の評価が逆転することも結構多くて。」
「オンライン面接」で評価の高い学生が、先行が進んだ後の「対面面接」ではまったく評価できない、その見極めができてないことが多々あったといいます。
それで上司に怒られたり、嫌味を言われたりすることもしばしば、と。
「一体君たちはどこを見ているんだ」、、、だから、俺たちも見てないのよ!だそうで。笑
なぜ「オンライン面接」では学生=相手がわかりづらいのか?
おそそらくその理由は“顔”しか見えないからでしょう。
もちろん人間同士のコミュニケーションで最も多くの情報を発信しているのは“顔”。
だから「相手の目を見て話せ」「口角を上げろ」といったコミュニケーションテクニックは重要。
でも、全身から発散される雰囲気も大切ですよね。
営業や接客ともなれば、体格(高さと幅)の与える印象は大きいし、とても重要です。
まぁ、体格や、立ち居振る舞いは、画面越しだとわからない部分がどうしても出てきますね、絶対。
ウチの次男も180cm余裕で超えてるからな、大丈夫かな。笑
そもそも、面接室で行われる質疑応答が面接の全てではないわけです。
来社してから受付を済まし、待っているときの振る舞いも面接。
部屋に入ってから椅子に進み、終わって立ち上がって退出するのも面接。
そこに、”この子(学生)と一緒に働きたい”と思えるか、思えないかの、ノンバーバル(非言語)情報は多分に含まれています。
ところが、「オンライン面接」ではこのような所作がまったく見えない。
学生のカンペ使用問題なども聞きますが、そういう問題以前に何気ない所作や雰囲気が感じ取れない点は、思いのほか大きな課題なんでしょう。
接続不良など、通信環境面でのトラブルもそれはそれで多いらしいですが、「オンライン面接」のデメリットは、メリットのまんま裏返しだっていうことですね。
で、どんな工夫をするべき、しているんでしょうか、というお話に続きます。
(株)アズワン_小林