「負け癖」。
日本語には、こう評される不思議な“癖”があります。
これは一体、どんな癖のことなのか、考えてみました。
1、勝負をしない、癖
勝負をしなければ、そもそも負けることはありません。
勝負自体避けて、明確な勝ち負け、を明らかにしないで生きる。
そもそも勝負なんて大層なことは、自分と関係のない世界でやっていること、だとしておく。
勝利はおろか、勝負というアイデアが存在しない状態です。
勝負をしない状態にはストレスもなく、それなりに居心地がいいでしょう。
特に、同じように勝負を降りた仲間が周りにたくさんいる場合は、さほどさみしさも感じません。
この居心地のいいスペースに、自分自身を格納しておく、そんな癖です。
2、勝利を躊躇する、癖
勝負はする、しようとしているけれど、勝ちきれない人。
ずっと手に入れたかったものが、本当に手に入りそうになる時、人は恐れ、戸惑い、緊張します。
それらを乗り越えてようやく勝利し、それを繰り返すことで勝利に慣れ始める、のだけれど、どうしてもこれを乗り越えられない。
勝利に躊躇し、つまづく。
やっと勝利が手に入りそうだという瞬間の、様々な迷い。
ほぼ勝利を手中にしかけた、その時です。
「自分のミスで勝利を逃せば、一生後悔するんじゃないか?」
「ここでライバルが、いきなり仕掛けてくるんじゃないか?」
いろんな考えが頭に浮かび、手に入れることが現実になりそうになればなるほど、緊張し、思考が自然でなくなってしまい、動きが滞り、勝利が手から溢れてしまうことがあります。
厄介なのは、これが1、2度続くと、また同じ事起きるのではないかという恐れが、さらに緊張を加速させる。
勝利が近づけば近づくほど、まるで自分の頭が、心が、体が、それを嫌がるように、ことごとく勝利を手放してしまう、そんな状態、癖です。
以上、結局のところ「負け癖」を治す、、、
というか「負け癖」などという変な考え方に囚われないように生きる方法は一つです。
それは、小さくてもいいから勝負をして、勝利する。
それしかありません。
小さくてもいいから勝負をして、「自分は勝負をする人間なんだ」、と常に自覚させ続ける事。
小さくてもいいから勝利して、「自分は勝利してもいい側の人間なんだ」、という許可を自分に与え続けること。
そう、自分を信用させるために小さくてもいい、勝負して、勝つ、ことです。
小さな勝負と勝利を積み重ね、繰り返すことで、「負け癖」というもの、そう考えてしまう自分は、しっかり封印されるのだと思います。
だから、いきなり大きな勝負を仕掛け、大きな勝利を手に入れる必要はありません。
あくまで大事なことは、ますは自身に相応のサイズの勝負をし、現実の勝利を積み重ねること。
そうすることで、勝負のサイズと、自分の実力、そして実力を発揮する能力との「ズレ」がなくなっていき、次第にすんなり“勝負どころ”で自身の100%の力を出せるようになるのではないでしょうか。
私の経験上、相応の勝負の土俵での「手触り感のある敗北」であれば、次の勝負に向けたリベンジの気持ちや、再敗をしないためのノウハウにこそ繋がれど、「負け癖」などというもにはなりません。
小さな行動と結果によって、自分自身を創り、変えて、進化していく。
それができる人間にとって、「負け癖」とは勝負を避けて勝利をしない人たちのいう、ただの思い込みにすぎません。
今年も弊社は、小さくも確実な行動で、小さくも確実な成果を、皆さんとas one=“一緒に”積み重ねていきたいと思います。
二期目のスタートの朝に。
株式会社アズワン_小林