改めて考えてみると、私たちは多くのことを、周りとの比較や、前例を参考にして判断しています。
言い換えれば、テーブルの上にあるものを選んでいるということです。
そしてごくまれに、突然、ここぞというところで、テーブルにはないものを選ばなくてはならない場面がやってきます。
「どちら(どれ)が良いか」ではなく「そもそも〇〇とは何か」と問いかけるときです。
どの学校に進学するのか、ではなく、そもそも学ぶとは?
どの会社に就職するのか、ではなく、そもそも働くとは?
この“そもそも”の問答の機会があるからこそ、自分の選択肢は、今テーブルの上に見えているものだけではない、と気がつくことができます。
ただ、テーブルの上、つまり既存の枠組みにない選択肢の多くは、仮にそれが本質的であったとしても、なかなかうまくいかないことがほとんどです。
同時に、テーブルの外にも選択肢があることを知ることは、目の前に見ているものが全てだとと思えない、という点で、時に単純な問題を複雑化させたり、素直に物事をとらえられなくなるという懸念もあります。
それでも、「そもそも」と考えてみることは重要です。
テーブルの上の選択肢しかないと思っているのか、テーブルの外のにある選択肢を知って、あえてテーブルの上のものを選ぶのかは、全く違う次元の話だからです。
今あなたは、テーブルの上にある選択肢だけを見て、悩み苦しんでいるように見えます。
どれを選択するにしても、そのテーブルの外にある世界や価値観を、「そもそも」と考えてみてください。
あなたのテーブルの上に、今のあなたには見えていない選択肢が、少なくとも私には一つ、二つ、見えています。
株式会社アズワン_小林大祐