あなたの目の前に、ガラスのコップに入った一杯の水があります。

算数を学べば、コップの中の水が、「200ml」でることを、数字として認識できるようになります。
理科を学べば、その水が水素と酸素から成ることを理解できるようになります。
社会を学べば、その水がどこからどのように供給されるのか、
同時にこの世界には、自分と同じように、綺麗な水を当たり前のように飲めない人々がいる、という事実を知ることができます。

美術からは、水面(みなも)の反射を、綺麗に描き、色づける方法を、
音楽からは、同じコップでも、中の水量によって音が変化する様を、
技術からは、コップの素材や作り方を知り、中の水が漏れない仕組みを学べます。
保健体育を学ぶことで、生物にとって、水が生命の維持にどれほど重要かを知り、
道徳を学ぶことで、この水を誰かと分け合うことの大切さと、思いやりの心を育むことができる。

「なぜ勉強なんかしなきゃいけないの?」
あなたがそう子供に尋ねられたら、教えてあげましょう。
もし、君が何も学ばなかったら、コップの中にある水は、ただの水。
だから勉強する。
この水=”自分の目の前の世界”を、ただ見ているだけの人生で終わらせないために。
否、子供だけではない。
私たちが、生涯をかけて学ばなくてはならない、その理由もこれと同じです。

株式会社アズワン_小林大祐