三井不動産(株)は、代表取締役社長に、現取締役専務執行役員の植田 俊(うえだたかし)氏が就任する人事を発表しました。
現社長の菰田正信氏は代表権を持つ会長に、現代表取締役会長の岩沙弘道氏は取締役に就任(2023年4月1日付)。
なお、岩沙氏は2023年6月の定時株主総会で取締役を退任し、同社相談役に就任する予定です。
植田新社長は1961年2月16日生まれ(61歳)。
1983年、三井不動産入社。
三井不動産ファイナンス(株)、三井不動産投資顧問(株)などを経て2011年同社執行役員ビルディング本部副本部長兼ビルディング事業企画部長、2015年常務執行役員、2016年ビルディング本部長、2020年取締役などを経て、2021年4月より現任となります。
取締役就任以降はビルディング本部や商業施設本部、開発企画部などのほか、日本橋や柏の葉、日比谷の街づくり推進部を管掌されてきました。
同日開いた記者会見で、植田新社長は、
「これまでの経験から、当社はまちづくりを通じて日本の産業競争力をより成長させ、発展させるためのプラットフォーマーであることを実感している。不動産やまちづくりは手段であって、当社の本質は、いわば産業ディベロッパーだ。」
「これまでも日本のオフィス環境の向上を通じて企業活動をサポートし、さまざまな産業を支援してきたが、近年では日本橋でのライフサイエンスでの取り組みに注力し、プラットフォーマーとしての役割を果たしてきた。日本橋では今、スタートアップをはじめとして多くの企業、アカデミアが集まりエコシステムが構築され、新たなビジネスが生まれている。」
「これからも、この日本橋の事例のように、供給だけではない産業ディベロッパーのプラットフォーマーとして、社会や企業、それを構成する人々の成長と発展に貢献できるようなまちづくりを行ない、日本の産業を強くしていく。当社にはそれができると信じでいる。」
などと抱負を語られました。
また、まちづくりを進める上で同氏が大切にしてることとして、「妄想」「構想」「実現」を上げ、
「一人の突拍子のない妄想、そこに大儀があれば仲間があつまり構想になり、実現につながってくる。これからも常に心掛けていきたい」
などとも話されています。
三井不動産グループは、今年度もまだコロナの影響が残るものの、過去最高の3,000億円の営業利益を達成する見込み。
菰田現社長は、併せて「『ビジョン2025』の達成の道筋がみえてきたことから、その先は次世代のリーダーに託すのが望ましいと判断した。」
と社長交代を決断した理由を述べられています。
株式会社アズワン_小林