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住宅ローン、「ボーナス払い」という麻薬(1)

住宅ローン、「ボーナス払い」という麻薬(1)

私は、40余歳で今の自宅を購入しました。

当時、与信上わかりやすい名前の企業グループに、新卒から勤めていた社歴があったこと。

そして、言ってみれば平均以上の収入があったこともあり、いわゆる“フルローン”で購入しました。

その住宅ローンを組むとき、「ボーナス払い」をするか否かで悩みましたが、結局ボーナス払いは利用せず、毎月定額の元利均等払いとしました。

それが、今となっては、やはり大正解でした。

住宅ローンの「ボーナス払い」は、絶対にやばい。

いまや、サラリーマンを辞め起業したこともあって、それを今、痛感しています。

住宅ローンの「ボーナス払い」は、危ない。

これ、別に私が起業して、サラリーマンじゃなくなったから、というわけじゃないと思うんです。

誰もが、もうわかっていますよね?

いまの時代、たとえサラリーマンといえども、かならずボーナスをもらえる保証など、どこにもないからです。

今やコロナ、ウクライナ、、、社会情勢が悪化するたびに、不安感は募るばかりでしょう。

住宅ローンは、一般的に支払いを3回延滞してしまったら、アウトです。

せっかく購入した家を差し押さえられ、それどころか、ローン先からあなたの預金まで差し押さえられてしまいます。

ローンが払えないとなれば、銀行は債権回収会社に、物件をただ同然で売ってしまいます。

友人のバンカーが言ってました。

銀行は保険に入っていますから、痛くも痒くもないそうです。苦笑

債権回収会社は、「競売」にかける前に、「任意売却」にかけます。

任意売却では、たとえば、5,000万円で買ったものが、平気で3,000万台で売りに出されます。

乱暴に試算すれば、3,500万円で売れたら、3,400万円が債権回収会社の収入に。

こうして、住宅ローン延滞者の資産は、あっという間に「他のだれか」のものになります。

やはり、数ある借入の中でも住宅ローンだけは、支払い延滞に陥ってしまうリスクを、できるかぎり小さくしておくことが大切だと思います。

ボーナス払いにすれば、月々の支払い額が少なくなり、返済完了までの期間も短くなりますが、危険とつねに隣り合わせになってしまうのです。

単純に、月々の支払工面、という意味だけではなく、この危険に隣接するヒリヒリ感は、やはり結構ストレスです。

私のような経営者は、仕事以外で余計なストレスを感じるのはまっぴらごめんです。笑

それは、なにも「経営」だけじゃなく、子育て、介護、健康、キャリア形成、、、様々なライフイベントとも、「ボーナス払い」のストレスは共存させるべきではありません。

ちなみに住宅ローンの金額は、「年収の20%」くらいまで、というのが私の個人的な持論です。

でも、銀行は「年収の35%」くらいまで貸してくれます。

実は、こんなに借りてしまったら、生活は苦しくなるに決まっています。

銀行から、「借りられる金額」を聞くと「自分はその額を返せるんだ」と勘違いしがちですが、これはとても危険です。

そう、「借りられる金額」と「返せる金額」は違う、ということを理解することが大切。

そして「ボーナス払い」こそが、それを錯覚させてしまう麻薬のようなものなのですが、、、

(次記事に続く)

(株)アズワン_小林