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全面開業「下北線路街」。

全面開業「下北線路街」。

小田急線下北沢駅周辺(東京都世田谷区)の地下化で、線路跡地を利用して整備された「下北線路街」が先月末に全面開業しました。

 

小田急電鉄(株)は、1989年以降、線路を上下2線ずつに増やす複々線化事業を開始。

下北沢地区では当初、同事業を高架式で進める案が浮上していたが、沿線住民の反対もあり、同電鉄は東北沢駅―世田谷代田駅間約1・7キロの地下化を決定。

地下化自体は2019年3月に全工程が完了。

 

同電鉄は地上の線路跡地を「下北線路街」とすることを決めたが、高層ビル化などを懸念したり、開発の進め方に不満があったりして、沿線住民から反対の声も上がりました。

同電鉄は住民の意見を反映する「支援型開発」を採用、担当者が、反対派を含めて住民と200回以上も話し合いを重ねた結果、緑を多く取り入れながらも、雑多な「シモキタ」らしさも表現した町が完成しました。

 

御存知の通り、下北沢は小劇場やライブハウスなど個性的な施設や店が並ぶ街で、若者を中心に国内外から人気を集める町。

下北線路街も、下北沢らしく、バーやレコード店など個人経営の店が出店しています。

店舗・住居一体型施設や保育園など計13施設は順次開業し、下北沢駅南西口の「NANSEI PLUS」に位置するアートギャラリーがオープンして全面開業、です。

 

関係者向けの全面開業お披露目会で、小田急電鉄(株)の取締役社長の星野晃司氏は、「下北線路街は、従来の箱もの開発ではなく、担当者が地元のさまざまな人とのヒアリングを何百回と重ねながら要望をまとめて開発を進めてきた。まさに当社が掲げる“地域の方々とともにまちづくりを進める支援型開発”の神髄といえる。世田谷区や地域の人々の要望に応え、まちに不足していた緑を増やし、さまざまなつながりを意識した回遊性のあるまちづくりが完成した」とコメント。

更に「4月の沿線利用人数の平均が昨年比で11%増のところ、下北沢駅は17%増。にぎわい創出に貢献でき、手掛けてきた開発が実を結んだことを実感している。今後、海老名や小田原など他地域の開発にも今回の経験を生かしていきたい」などと話しています。

ちなみに線路跡地は世田谷区の開発区画もあり、工事が続いている下北沢駅前広場は2028年度に完成予定とのことです。

 

沿線鉄道会社にしかできない、面&高層開発ならぬ、面&線開発。

改めてじっくり体験しに行かねば、と思いました。

<下北線路街公式ホームページはこちら>

https://senrogai.com/

株式会社アズワン_小林