(一財)日本不動産研究所が、46回目の「不動産投資家調査」(2022年4月現在)の調査結果(アセットマネージャーやアレンジャー、ディベロッパーなど186社を調査対象)を公表しました。
オフィスビル(Aクラスオフィスビル)の期待利回りは、「東京・丸の内、大手町」の期待利回りが前回調査に続き0.1ポイント低下し、1999年の調査開始以来最も低い水準を更新しました。
その他の東京のオフィスエリアや地方都市でも期待利回りが低下する調査地区が多い状況。
国際情勢に係る不確実性が高まったものの、日銀の緩和的な金融政策の下、国内優良物件に対する不動産投資家の投資姿勢は積極的なままであり、こうしたことが期待利回りの低下に影響したとレポートしています。
住宅(賃貸住宅1棟)は、ワンルームタイプでは前回比横ばいの調査地区が多く、ファミリータイプについては「東京・城南」を含む多くの調査地区で期待利回りが低下。
商業店舗は、コロナ禍で人流抑制の影響が大きい都心型高級専門店では多くの調査地区で期待利回りが前回比横ばいですが、郊外型ショッピングセンターでは多くの調査地区で低下しています。
物流施設・倉庫(マルチテナント型)は、コロナ禍でeコマースの進展に拍車がかかり、多くの調査地区で期待利回りが低下。
ホテル(宿泊特化型)は、新型コロナの変異種等で様子見姿勢が強まり、すべての調査地区で利回りに変化はありません。
今後1年間の不動産投資スタンスについては、「新規投資を積極的に行なう」という回答が94%(前回比1ポイント低下)、「当面、新規投資を控える」は5%(同横ばい)という状況。
やはり、日銀の緩和的な金融政策の下、全体としては不動産投資家の積極的な投資姿勢が維持されています。
併せて、特別アンケートとして、「2022年の不動産投資市場~国内外の情勢変化を踏まえて~」(回答者数130社)および「不動産のESG投資について」(同126社)を公表しておりますので、併せてご覧ください。
引き続き、活況=物件取得にあたってはライバルの多い投資マーケット、ということですね。
<元記事はこちら>
https://www.reinet.or.jp/?p=28667
株式会社アズワン_小林