サラリーマンは準備が長い。
というより、とかく丁寧。
それは、準備が大事だよ、準備力が全てだよ、ってみたいな教育を受けるからです。
そして、準備の段階で、大勢の人が関わるように組織、人が積層している環境下で働いているから、ともいえます。
対して、自分で「商売」をしている人、中でも勝負強い人ほど準備が短い。
このサラリーマンと商売人との違い、自身も起業して、「商売」を始めて痛感しています。
この”準備が短い”っていうは、調査とか、シミュレーションとか、根回しとか、必要なことをしないっていうわけではないんです。
なんというか、そもそもの話、勝負どころと、別になんでもないそうじゃないところと、ここの理解ができてる。
ギアあげなきゃいけないポイントに限って、スッととギア上げる。
一方で、自身もサラリーマン時代はは、なんかそんなに勝負どころじゃないところでも、しっかり準備する、丁寧に頑張っていました。
一事が万事、PDCAその積み重ねが大事、みたいな、そう訓練されている人たちがサラリーマンには多い。
準備を重ねて、やがて来る勝負のタイミングに備える。
頑張るべきタイミングではなく、頑張れるタイミングで、準備の範囲と方向性で頑張る。
言い方を変えれば、勝負どころのタイミングを、準備を以って自分で操作できると思っていたのかもしれません。
例えば納期なんかも、自分の準備に要する時間から逆算して、こちらから提示したりして笑
しかし、残念ながら、「本当の」商売、商談の勝負どころは、自分ではコントロールできません。
偶然を必然と考えるのは、のちにその機会をトレースして再現性分析するためには必要ではある。
けれど、簡単に言えば、多くの重要な勝負どころは、やっぱり自分の意思とは関係ないところでやってきます。
そして、準備万端いざ商談するときには、本番のためにこれだけ準備して、これだけやったんだから自分は大丈夫、みたいな。
なんかちょっと悪く言うと、準備=過去にすがる、みたいな。
今まで自分のやってきた準備を無駄にしたくない。
結果的にそういう提案は、勝負ところで弱い、なんか人を引きつけない。
勝負どころで強い人って、これが逆。
本番「ここ」で、これで勝てればこれで全部オッケー。
準備足りない?
ここは不利?
勝率低い?
いやいやそれは関係なくて、ここで勝てれば、これで全部ハッピー。
ここぞ活きるか死ぬかの一閃、一の太刀!
サラリーマン⇔サラリーマン時代の商談は、準備を競って、準備を披露していたのかもしれませんね。
ちなみにその披露の場も、8:2で、社内会議や稟議だったりして。苦笑
先ずは準備する、その経験も大事で、今も活きている。
けど、本当のお客様を目の前にした、本当の商売においては、「準備」が生存の術のコアな部分にはなり得ないことを学ぶ日々です。
株式会社アズワン_小林大祐