私が様々な不動産開発事業のお手伝いをしている中で、今お住まいの方の「転居」「仮住まい」斡旋のご依頼を受けることが少なくありません。
たとえば、再開発事業地にお住いの借家人の方の転居先の斡旋。
たとえば、単独開発の地主様の開発中の仮住まいの斡旋。
この他様々なパターンがあるのですが、難儀なのが、高齢なお客様の場合の”賃貸住宅の斡旋”。
つまり、高齢者は貸主の審査が通らない問題、の難しさ、、、なんです。
65歳からの部屋探しを専門で支援する株式会社R65(https://r65.info/)さんが、こんな調査結果を公表しています。
「65歳以上の4人に1人が、賃貸住宅への入居を断られた経験がある。」
この65歳以上の住宅難民問題、一般的には意外と知られていません。
なんとなく想像はできましょう、高齢者は賃貸住宅が借りづらいという現実。
理由はさまざまですが、65歳以上のかたが不動産会社に入居を断られた経験は、関東圏に限ると27.9%にまでにおよびます。
断られた経験の回数を聞くと、「1回」という人が半数、「5回以上」という人も関東圏では17.6%もいらっしゃる。
調査結果から、賃貸住宅を借りる高齢者が多い都市部ほど、入居を断られた高齢者の数やその頻度が多いことがわかります。
R65によると、65歳以上が入居可能な賃貸物件の割合は、全体の約5%しかないといわれている、といいます。
そもそも高齢者が安心して暮らすには、商業施設や病院などが近くにあり、段差などがないバリアフリーな建物であることなども求められます。
こうした条件を満たしたうえで、“さらに加えて”入居を拒まれないという賃貸住宅を探すのは、本っっっっ当に大変なことなんですよ。
なぜ高齢者が入居を拒まれるのか?
皆さんは考えたことがありますか?
それがたとえ、“お金の心配はない高齢者”であったとしても、です。
<次号に続く>
株式会社アズワン_小林