三井不動産グループの賃貸住宅管理会社である三井不動産レジデンシャルリース（株）と、世界最大のEC企業であるAmazonが、いわゆる「置き配」拡大による再配達削減に向け協業していくと発表しました。
三井不動産レジデンシャルリース（株）が運営管理するオートロック付きの賃貸住宅に、Amazonが普及を進めているオートロック内への置き配を可能にするシステム「Key for Business（KfB）」の導入を進める構想です。
KfBは、Amazonが委託するドライバーが、システムを導入したマンションのオートロックを専用アプリで解錠することで、オートロック内の指定場所（玄関先など６ヵ所）へ置き配するもの。
オートロック付きのマンションは、ドライバーが中に入れないため置き配は不可能でしたが、このシステムを導入することで不在時の再配達を解消できるほか、入居者は在宅しているが手が離せない時や、宅配ロッカーが満杯で受け取りができない場合にも対応可能に。
ドライバーが配達を完了するとロック解除は不可能となるほか、入退室したドライバーの履歴を残すことで、プライバシーに配慮した「安全な宅配」を実現します。
機器設置費用はAmazon負担（電気代はマンションオーナー負担）で、既に2021年に日本でのサービスを開始しており、2022年末までに19都道府県で約5,000棟のマンションに機器を設置しており、設置したマンションの再配達を80％削減しているそうです。
ポイントはAmazonがKfB導入で特定の管理会社と協業するのは初、ということ。
三井不動産レジデンシャルリースは、2021年よりAmazonと共同で実証実験を進めており、今後オーナーの許可が取れた物件についてKfBを順次導入。
機器導入に際しては置き配に係る規約を作成し、入居者のセキュリティを担保しつつ利便性を高めていく方針です。
ちなみに三井不動産レジデンシャルリース（株）の管理戸数は約2,900棟・約7万8,000戸で、そのほとんどがオートロック付き。
すでに10棟約400戸にKfBを採用済みという状況です。
会見した三井不動産レジデンシャルリース（株）、経営企画部長の中村誠氏は「置き配問題は、当社にとっても慢性的な課題だった。今後、建物のセキュリティを担保しながら入館ができる配送会社やサービスを増やしていくことで、さらなる利便性向上につながると考えている」などと語っています。
これこれ。
業界、課題、サービスや利便性等々、あらゆる切り口で「ナンバーワン×ナンバーワン」のダイナミズム！
OBとして、とても誇らしく、羨ましく、何より期待の一手ですね。
株式会社アズワン_小林