本田圭佑選手が「セリエAでプレーする」と綴った小学生の頃の作文。
あるいは孫正義さんが19歳の時に定めた「人生50年計画」。
早い時期にやるべきこと=ビジョンを見つけて、それに邁進することができることは、成功に確かに影響するのでしょう。
一方で、「成功にはビジョンが必須」と信じすぎる人は、このぴったりくるビジョンを探すことに、必要以上に夢中になってしまいます。
ビジョン作りが最優先。
未来に悩んで、今をおろそかにしてしまう。
計画表を作ることに一生懸命で、行動しない。
行動しないから、成長がない。
成長がないから、結果ビジョンに近づけない、という皮肉。
自分を振り返ってみました。
やるべきことや、やりたいことにこだわってきた自負はあります。
けれど、自分がやれることだって、同じくらい大切だと、今更ながら気づかされている毎日。
ことが仕事となれば、「やるべき」「やりたい」が溢れている、そんな都合のいい仕事なんてそうはない。
とある機会で知り合った若者。
天職(本当にやりたい仕事、という言い方をしていましたが)とやらを探している、という彼の目の奥を覗き込んでみると、本当に探しているのは「運命の仕事」なんかじゃない。
求めているのは、あくまでも今満たされていない自分を満たす何か。
充足感なら、意外に今の彼の仕事や日常の中にあるかもしれないけど、それに気づかない。
自分の「今」「ここ」にはないと決めつけて、自分の日常の外ばかり探して、遠くばかりを見つめて、どこにもないと嘆いている。
確かに、仕事にも恋愛にも人生にも、「運命の出会い」ってやつはあると思います。
でも、その出会いが訪れるのは、その時点の自分の日常=「今」という時間、場所でしかありません。
あるべき自分もまた、今の自分から生まれる。
とすれば、将来のビジョンと同じくらい、現在のアクションも大切。
私は、今を生きています。
株式会社アズワン_小林