JLLおよびラサール インベスト マネージメントが、「2022年版グローバル不動産透明度インデックス」を公表しました。
これは両社が世界の不動産市場に関るする情報を収集し、各市場の透明度を数値化した指数レポート。
2年に1度公表しており、第12版となる今回は世界94ヵ国・156都市を対象に分析されています。
透明度インデックス、グローバルの1位は、英国(スコア1.25)に。
2位は米国(同1.34)、3位はフランス(同1.34)。
ほとんどの国や地域で透明度の改善が続いているものの、前回公表の20年からの透明度スコアの平均改善率はわずか2.0%にとどまっています。
日本は12位(同1.88)という結果ですが、これは前回調査の20年の16位から順位を上げた調査開始以来最高の順位です。
今回の調査では、透明度ランク「高」「中高」「中」「中低」「低」のカテゴリの中の「高」に初めてランクインしました。
気候変動リスクに関する報告の取り組みやサステナビリティ目標の達成、データの充実、オルタナティブ不動産セクター(セルフストレージ、学生寮等)での改善が見られたことが、透明度向上につながったようです。
尚、サブインデックス別にみると、「パフォーマンス測定」「サステナビリティ」がそれぞれ6位、「規制と法制度」が11位。
一方で、「市場ファンダメンタルズ」やデータ開示などの「上場法人のガバナンス」、「取引プロセス」では20位圏外にとどまっっています。
色々調べてみると、やはり特にJ-REITに対する評価は世界の中で最も高く、日本市場の透明度アップに大きく寄与していると分析しているようですね。
反対に、コロナ禍で浮き彫りとなったデジタル化の遅れと、不動産取引での情報開示の遅れが指摘を受けています。
つまりJ-REITは世界で最も取引状況がつまびらかになっているものの、それ以外の不動産取引はそこに追い付いていないとの判断されている、ざっくりそんな理解が正しいような気がします。
株式会社アズワン_小林